SNSプランナーとは

SNSプランナーは、企業のSNSマーケティング戦略の立案から実行までを担う専門職です。Instagram、Facebook、X（旧Twitter）、TikTokなどのソーシャルメディアを活用し、ブランドの認知度向上やエンゲージメント率の改善、売上拡大などのマーケティング目標の達成をめざします。特に広告業界において、SNSプランナーは他の職種にもまして、SNSの特性とその先にいるユーザーの嗜好を深く理解し、プラットフォームごとの最適なコミュニケーション設計が求められます。また、デジタルマーケティングの知識やデータ分析力も必要不可欠です。近年では、Z世代やミレニアル世代へのリーチを重視する企業が増加していることから、SNSプランナーの需要が年々高まっています。

SNSプランナーの業務内容

SNSプランナーの主な業務は、SNSマーケティング戦略の企画立案から始まります。クライアントのビジネス課題を理解し、ターゲット層の分析、競合調査、トレンド分析を行った上で、最適なSNS活用プランを提案します。具体的には、投稿内容のディレクション、インフルエンサーマーケティングの計画立案、広告運用設計などを担当。また、投稿のパフォーマンス分析やレポーティング業務も重要な役割です。デジタルマーケティングの進化に伴い、ショート動画やライブ配信など、新しいコンテンツフォーマットへの対応も必要となっています。

インフルエンサーマーケティングとの親和性

SNSプランニングにおいて、インフルエンサーマーケティングは戦略の要となる重要な要素です。その理由として、インフルエンサーが持つ独自の影響力と、フォロワーとの強い信頼関係が挙げられます。インフルエンサーを通じた商品やサービスの紹介は、企業からの直接的な広告と比べて自然な文脈で展開でき、より高い共感と信頼を得られやすい特徴があります。

特にZ世代やミレニアル世代へのアプローチでは、従来のマス広告よりもインフルエンサーを介したコミュニケーションの方が効果的です。また、インフルエンサーは自身のプラットフォームに最適化された質の高いコンテンツを制作できる能力を持っており、高いエンゲージメント率を実現できます。

さらに、キャンペーンの規模や目的に応じて、メガインフルエンサーからマイクロインフルエンサーまで柔軟な選択が可能なため、様々なマーケティング課題に対応できます。投稿のパフォーマンスも数値化しやすく、効果測定と改善が容易な点も、SNSプランニングにおいてインフルエンサーマーケティングが重視される理由となっています。

SNSプランナーになるには

SNSプランナーになるために最も重要なのは、SNSへの深い愛着と探究心を持っていることです。各プラットフォームの特性や最新トレンドを日常的に観察し、なぜある投稿が注目を集めるのか、どのようなコンテンツが共感を呼ぶのかを常に分析する姿勢が求められます。

未経験から転職する場合は、まず自身のSNSアカウントを実験の場として活用することをおすすめします。特定のテーマに沿って継続的に投稿を行い、フォロワーを増やしていく経験は、貴重な実績となります。また、アルバイトや副業でSNS運用を担当することで、実務経験を積むことも効果的です。クライアントの要望に応えながら、具体的な数値目標の達成を目指すことで、プロフェッショナルとしての基礎が養えます。

実務で必要となるスキルの習得も重要です。Adobe PhotoshopやIllustratorなどのグラフィックデザインソフト、あるいはCanvaのようなオンラインデザインツールの使用方法を学んでおくことで、視覚的なコミュニケーション能力を高めることができます。また、Meta広告やGoogle Analyticsなどのデジタルマーケティングツールの基本的な知識も、実務では必須となります。

さらに、インフルエンサーマーケティングやデジタル広告運用など、SNSマーケティングと近接する領域の企業で経験を積むことも有効です。これらの経験は、統合的なSNSマーケティング戦略を立案する際の重要な知見となります。また、マーケティング関連のセミナーや勉強会への参加、オンライン講座の受講なども、業界の最新動向をキャッチアップする機会として活用できます。

最終的には、自身の実績をポートフォリオとしてまとめ、SNSプランナーとしての価値を具体的に示せるようにすることが重要です。実際の採用では、SNSへの熱意と、それを証明する学習や実践の結果が審査されるため、日々の実践を通じて着実に実績を積み重ねていくことが、キャリアの第一歩となります。

SNSプランナーとしてスキルアップするためには

SNSの世界では、フォロー&リポストキャンペーンやダンスコンテンツ、ショートドラマなど、次々と新しいトレンドが生まれています。SNSプランナーとして成長するためには、これらの最新トレンドをキャッチアップするスピードも重要ですが、より本質的なのは、なぜその手法がプラットフォームで効果を発揮するのかを深く理解することです。

具体的には、新しいトレンドを目にした際に「WHY（なぜそれが人々の心を掴むのか）」「WHAT（そのトレンドが生み出す本質的な価値は何か）」「HOW（どのような仕組みで拡散や共感を生んでいるのか）」という3つの視点で分析する習慣を身につけることが重要です。例えば、あるダンスコンテンツが話題になっていた場合、単にそのダンスを真似るのではなく、どのようなユーザー層が中心となって拡散しているのか、なぜ人々がそれを共有したくなるのか、どのような感情を刺激しているのか、プラットフォームのアルゴリズムとどう相性が良いのかなど、多角的な分析を行います。

このような分析的アプローチを習慣化することで、一時的なトレンドに振り回されず、再現性の高いプランニングスキルを磨くことができます。また、この思考プロセスは、クライアントへの提案や施策の効果測定においても、より説得力のある論理展開を可能にします。さらに、過去のトレンド分析の積み重ねは、将来的なトレンド予測の精度向上にもつながり、プロアクティブなプランニングを実現する基盤となります。

SNSプランナーのキャリアパス

SNSプランナーのキャリアパスは、専門性の方向性によって多様な可能性が開かれています。まず、SNSプランナーとしての専門性を深めていく選択肢があります。プラットフォームごとの特性理解を深め、より大規模なSNSキャンペーンを統括するSNSディレクター/SNSマーケティングマネージャーとしてキャリアを築いたりすることが可能です。

一方で、SNSでの文脈把握力や最新トレンドへの理解を強みとして、より広範な領域へとキャリアを発展させることもできます。例えば、統合的なコミュニケーション設計を行うデジタルプロモーションプランナーとして、SNSに限らず、様々なメディアを横断したキャンペーン企画を手がけることも可能です。また、SNSの特性を理解したアカウントプランナー（広告営業）として、クライアントのビジネス課題に対してSNSを含めた包括的なソリューションを提案する道もあります。

さらに、SNSの運用経験を活かして、デジタルメディアプランナーやPRプランナーへとキャリアチェンジする選択肢もあります。SNSでのコミュニケーション設計の経験は、デジタル広告の効果的な配信設計や、オンラインでのPR施策の立案にも直接生かすことができます。特に近年では、パブリシティとSNSを連動させた統合的なPR施策の需要が高まっており、SNSの知見を持つPRプランナーの価値は増しています。

SNSプランナーの転職ならマルニ

株式会社マルニではSNSプランナーの転職支援を行っています。代表コンサルタントの若林、笠原はSNSプランナーの転職支援実績が豊富で、これまでに大手総合広告代理店のプロモーションプランナーやアカウントプランナー（広告営業）、PRプランナーへのキャリアアップなどを成功させてきました。それぞれの紹介先企業との信頼関係もあり、転職のリアルな市況感をお伝えできます。お気軽にご相談ください。