ストラテジックプランナーとは
広告業界において、ストラテジックプランナー(通称ストプラ)は広告戦略の設計者として重要な役割を担っています。クライアント(広告主)の事業成長のために、マーケティング課題を明確化し、キーとなるターゲットの心情、ときにはインサイトと呼ばれる本人すら気づいていない欲求の兆しを洞察することで、最適な戦略を立案する専門職です。多くの場合はブランドやプロモーションをテーマにメディア活用を前提としたマーケティングコミュニケーション戦略を扱います。ただし、近年ではCRM(Customer Relationship Management)やMA(Marketing Automation)などの領域でデジタルテクノロジーを活用した顧客との継続的な関係性を築きあげる戦略設計も期待されています。
ストラテジックプランナーのキャリアパス
ストラテジックプランナーのキャリアパスは、①広告代理店でのキャリアアップ、②事業会社への転身、③コンサルティング会社への移籍などが主要な選択肢として挙げられます。
①広告代理店でのキャリアアップ:
ストラテジックプランナーとしての経験を積んだ後、より大規模なプロジェクトや重点クライアントを担当するプランニングディレクターへと昇進します。その後、部門やチームのマネジメントを担当したり、プランニングオフィサーとして広告代理店全体の戦略機能を統括したりする道が開かれます。
②事業会社への転身:
広告主企業のマーケティング部門やブランド戦略部門への転職は、広告会社で培った戦略立案能力を生かせます。クライアントサイドでは、マーケティングマネージャーやブランドマネージャーとして、より事業に近い立場で戦略策定に携わることができ、将来的にはCMOなどの経営層を目指すことも可能です。
③コンサルティング会社への移籍:
コンサルティング会社への転職は、より広い視野でビジネス戦略の立案に携わりたい方に適したキャリアパスです。ストラテジックプランナーとして培った戦略思考スキルや市場分析力は、コンサルティングの現場でも大きな強みとなります。特に近年は、ブランド戦略や顧客体験といった領域のコンサルティングニーズが高まっており、ストラテジックプランナーの経験者が重宝されています。
ストラテジックプランナーになるには
広告業代理店に新卒で入社し配属されることもあれば、営業部署からジョブローテーションなどで着任する場合もあります。また、ストラテジックプランナーは広告プロジェクトにおいて戦略をリードするブレーンのような存在で大変重宝されています。そのため、常に人材不足であり、さまざまな関連業種からの転職を受け入れています。例えば、リサーチ会社のマーケティングリサーチャーや事業会社のマーケターなどからのキャリアチェンジはその典型といえます。最近ではコンサルティング会社でコンサルタントとして働いたのち、特にマーケティングというテーマに興味を抱き、ストラテジックプランナーになる方もいます。
ストラテジックプランナーに関するおすすめの書籍
マーケティング戦略の考え方やフレームワークは無数に存在します。ストラテジックプランナーがそれらを現場で使いこなすヒントがまとまった書籍をご紹介します。著者は両名ともストラテジックプランナーとして活躍されている方です。
・手書きの戦略論 「人を動かす」7つのコミュニケーション戦略 / 磯部光毅
・なぜ教科書通りのマーケティングはうまくいかないのか 電通戦略プランナーが教える現場のプランニング論 / 北村陽一郎
ストラテジックプランナーに転職するには
株式会社マルニではストラテジックプランナーの転職支援を行っています。特に代表コンサルタントの若林は大手広告代理店のストラテジックプランナーへの転職を数多く成功に導いています。付き合いの深い広告代理店との間には特別選考ルートもご用意しています。お気軽にお問い合わせください。