デジタルメディアプランナーとは
デジタルメディアプランナーは、主に広告代理店やデジタル専業広告代理店において、クライアント(広告主)のマーケティングにおけるデジタルメディア戦略を提案する職務を担っています。テレビや新聞、雑誌といった従来型のマスメディアのプランニングとは異なり、オンライン広告を中心に、SNSや検索エンジン、動画プラットフォームなど、多岐にわたるデジタルチャネルを活用します。このような複雑な環境下で、ターゲットに効率よく情報を届け、場合によっては購買を促すための戦略を構築するのが、デジタルメディアプランナーの役割です。
デジタルメディアプランナーの業務内容
デジタルメディアプランナーはデジタルマーケティング領域の戦略策定を行います。アカウントプランナー(営業職)やストラテジックプランナーが規定したマーケティングコミュニケーション戦略をベースに、デジタルメディアではどんな貢献ができるかをプランニングしていきます。調査データなどから、生活者のメディア接触状況などを鑑み、数多く存在するデジタルメディアの中から最適な組み合わせを考え抜き、それぞれのメディア文脈とマッチする訴求軸やクリエイティブ表現の方向性を示唆します。
デジタルメディアプランナーとWebマーケター(広告運用職)の違い
Webマーケターは主に広告キャンペーンの実際の広告運用を担当し、特定プラットフォーム上でのデジタル広告のパフォーマンスを最大化することにフォーカスします。一方で、デジタルメディアプランナーは、運用前のメディア戦略構築で重要な役割を果たします。ターゲット分析や市場調査、クライアントのビジネスゴールを基に、どのメディアを選ぶべきか、どのようなクリエイティブが適切かを判断します。戦略設計と運用、両者が互いに補完し合いながら、広告キャンペーンの成功に向けて協働していきます。
デジタルメディアプランナーのキャリアパス
まずは、TVCMや新聞、OOHなどオフラインメディアへの理解(※)を深め、オンオフ統合メディアプランナーとしてステップアップする道が考えられます。2025年現在、電通や博報堂、ADKといった大手総合広告代理店の中途採用でもオンオフ統合というキーワードは数多く見受けられ、需要の高さが伺いしれます。
また、デジタルメディアプランニングは今後も需要が高まり続けるので、当該部署の管理職としてキャリアを伸ばしていくことも大いにありえるでしょう。さらに一部の方は、デジタルマーケティング全体を統括する役職や、CMO(最高マーケティング責任者)といった経営幹部に昇格できる可能性も秘めています。
※一定規模の広告代理店ではデジタルメディアプランナーをTVやOOHなどオフラインメディアの部署に出向させたり、逆にオフラインメディア部署のメンバーをデジタルメディアを扱う関連子会社に転籍させたり、統合的なメディアプランニングができるよう経験を積ませる方向に動いているようです
デジタルメディアプランナーに関するおすすめの書籍
デジタルメディアプランニングを学ぶには、2つの視点が必要なのではないでしょうか。マーケティング(とマーケティングコミュニケーション)とは何かという抽象的な問いへの自分なりの答え。そして、それがデジタルメディアという手段を伴ったときに何ができるかという手法の理解。この記事ではデジタルメディアプランナーの方から評価の高い3冊をご参考として紹介させていただきます。
・1からのデジタル・マーケティング / 西川 英彦、澁谷 覚
・いちばんやさしいデジタルマーケティングの教本 / 田村 修
・MEDIA PLANNING NAVIGATION / ADKコミュニケーションチャネルプランニングプロジェクト
デジタルメディアプランナーの転職ならマルニ
株式会社マルニではデジタルメディアプランナーの転職支援を行っています。特に代表コンサルタント若林および笠原は自身もデジタルマーケティング支援会社での業務経験があり、妥当性のあるキャリアアドバイスが可能です。これまでのご紹介実績から大手総合広告代理店や大手デジタル広告代理店のデジタルメディア部署に独自のルートもございます。ぜひお問い合わせください。
転職支援実績:EC専業から大手デジタル広告代理店に転職し、偏りのあるマーケティング経験を補完。
よくある質問(FAQ)
デジタルメディアプランナーとWebマーケター(広告運用職)の違いは?
メディアプランナーはターゲット分析→媒体選定→予算配分→投下シミュレーションまでを設計する “戦略フェーズ” が主務。Webマーケター(広告運用職)は設定・入札調整・クリエイティブABテストなど “実運用・最適化” が中心です。前者は広いチャネルを組み合わせる上流設計、後者は日次で数値を追う運用改善に強みがあります。
必須スキル・ツールには何がありますか?
Google Analytics 4、広告管理画面(Google Ads、Meta Ads)、Comscore などのメディアデータ分析、Excel/Python でのデータ加工が主要スキルです。加えて MMM やリテールメディア連携の基礎知識があると評価が高まります。
平均年収レンジはどのくらいですか?
首都圏の総合代理店で450〜700万円、デジタル専業代理店で400〜650万円がボリュームゾーン。インハウス大手 EC /SaaS だと800万円超も狙えます。
資格は転職にどれくらい評価されますか?
Google Ads 認定資格や Meta Blueprint は基礎スキルの証明になりますが必須ではありません。JAA メディアプランナー養成講座修了や IAB 認定 Digital Media Buying & Planning など専門講座の履修があると書類選考で優位に働きます。
生成AI時代に求められる新しいスキルは?
メディアプラン自動生成ツールのプロンプト設計、MMM(マーケティングミックスモデリング)の理解、サードパーティクッキーレス環境でのファーストパーティデータ統合スキルが必須になりつつあります。
ワークライフバランスは取れますか?
月末月初はレポート作業で残業が増えますが、フレックスやリモート可の企業が増加中。インハウスの場合は繁忙がプロモーション時期に限定されるため比較的整っています。
キャリアパスにはどんな選択肢がありますか?
メディアディレクター→コミュニケーションプランナー→統合マーケマネージャー、あるいはデータアナリストやマーケティングコンサルタントにシフトするケースが多いです。
マルニ 経由で応募するメリットは?
運用型広告・統合プランニングの両面に詳しいコンサルタントが担当。非公開案件の紹介、メディアプラン課題の模擬対策、入社後3か月のオンボーディング支援まで無料で受けられます。